フレックスタイム制度というものが、日本でもよく見られるようになってきた。
この制度は、定められた労働時間を確保するのであれば、社員一人一人についての出社や退社のタイミングを各自で自由に設定できるというものだ。いつ出社をするかは、気分や状況に合わせて社員が好きにコントロールができるので、朝が弱いため昼間から出社をして、その分夜遅くまで働く、というスタイルも叶えられるのだ。
何か用事があって早く帰りたい日は、その分朝早くから出社をすれば問題がないので、プライベートも充実させられる。平日に行われるお気に入りのバンドのライブに参加したいというときや、友達と買い物に行きたいというときにも、仕事の時間をズラすことで対応が可能になる。普通なら仕事を休まなければできないようなことも、フレックスタイム制の下では割と自由にできてしまうのは大きなメリットと言えるだろう。
この制度を導入している会社は最近増えており、特に個人の作業が多くなりがちなIT業界では珍しくはない。ただし、法律で定められている労働時間の上限をオーバーすることは原則として許されてはいない。便利な制度ではあるが、気をつけておかないといけない点も多々あるのだ。例えば、定められた期間の前半に仕事をしないでいると、後半に仕事が溜まっていってしまうということも十分に起こる可能性がある。そのため、フレックスタイム制を導入するときには、厳しい自己管理能力が求められるのだ。